XGMC-2016シリーズ 1000BASE-Tポート設定方法
はじめに
APRESIA Systemsの光伝送装置XGMC-2016シリーズに
適用する1000BASE-TのSFPに関する設定方法についてご説明します。
下記のXGMC-2016シリーズの型式で、
ポートはUserポート、OAMモード有効時のLHポートが対象です。
・GMC-2001
・GMC-2001-DC48V
・GMC-2001-DC110V
・GMC-2101
・GMC-2101-DC48V
・GMC-2101-PSR
・GMC-2101-DC48V/PSR
・GMC-2101-ALM
・GMC-2101-DC48V/ALM
・X2L-G2001
対象となる1000BASE-T SFPは、APRESIA Systemsの販売する下記の型式のものです。
・H-T-SFP/R-A
他の1000BASE-T SFPは、信号方式、グランド方式、制御方式等の異なるものがあります。
Auto Negotiation(自動認識)設定方法
GMC-2001、X2L-G2001で1000BASE-T SFPを使用した場合、Auto Negotiation設定の有効・無効は
動作に影響しません。接続相手と常にAuto Negotiation動作を行い、1Gbit/s
Full-duplexの通信モードをadvertiseします。
GMC-2101で1000BASE-T SFPを使用した場合、Auto Negotiation設定が有効な場合、
Auto Negotiation動作を行い、1Gbit/s Full-duplex、100Mbit/s Full-duplex、
10Mbit/s Full-duplexの通信モードをadvertiseします。
Auto Negotiation設定が無効な場合、Auto Negotiation(自動認識)動作を行わず、
100Mbit/s Full-duplex、または10Mbit/s Full-duplexの設定された通信モードによる通信を行います。
Auto Negotiation(自動認識)は初期状態では有効です。無効に設定するには、下記のようなコマンドを
実行します。
configure remote <linecard number> user-port auto-negotiation disable write-remote
通信モード(速度・Duplex)設定方法
GMC-2101では、1000BASE-T SFPは1Gbit/s Full-duplex、100Mbit/s Full-duplex、
10Mbit/s Full-duplexの通信モードで使用できます。
(GMC-2001・X2L-G2001では、1000BASE-T SFPは1Gbit/s Full-duplexの
通信モードのみで使用できます。通信モードの設定変更はできません。)
1Gbit/sの通信速度のみでLink upし、それ以外の速度でLink upさせたくない場合は、
100Mbit/s・10Mbit/sのadvertiseを削除してください。
(コマンド実行例)
configure remote <linecard number> user-port advertise delete 100m/full write-remote
configure remote <linecard number> user-port advertise delete 10m/full write-remote
100Mbit/s以下の速度でのみLink upさせたい場合は、1Gbit/s Full-duplexのadvertise
を削除してください。
(コマンド実行例)
configure remote <linecard number> user-port advertise delete 1g/full write-remote
補足説明
1000BASE-Tの通信規格では、Auto Negotiationが必須となっています。
これは、UTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブル内での信号の送受信方法に関係しています。
通常LANで使用するUTPケーブルには、4対(8本)の電線が入っています。
10BASE-Tや100BASE-TXでは、1対で電気信号を送信し、別の1対で受信します。(残りの2対は、未使用です)
1000BASE-Tでは、UTPケーブル内の4対すべてを使用し、それぞれの対で送信すると同時に受信します。
受信信号から送信信号による影響(反射やクロストーク)を除去する回路が、このような動作を可能に
しています。
この回路が動くためには、相手と自分がまったく同じクロックで送受信している必要があります。
Auto Negotiationによって、どちらがクロック供給側(master)となり、どちらがクロック被供給側(slave)となるかが決定します。
1000BASE-T SFPの速度を1Gに固定するには、Auto Negotiationを有効にしつつ、100M、10Mのadvertiseを削除することになります。
まとめ
・1000BASE-T SFPは、Userポート、またはOAMモード有効時のLHポートで使用できます。
・GMC-2001シリーズ・X2L-2001では、通信モードはAuto Negotiation有効・1Gbit/s Full-duplexのみを
サポートします。
・GMC-2101シリーズでは、通信モードは Auto Negotiation有効・10M/100M/1Gbit/s Full-duplex、Auto Negotiation無効・10/100Mbit/s Full-duplexをサポートします。